ロックショアフィッシングでウェットスタイル(ブーツ編)

磯場のごつごつした岩の上で、黒いハイカットブーツを履いた釣り人がしっかりと足を踏みしめている様子。背景には波が打ち寄せる海が広がっており、画像中央には『ロックショアフィッシングでウェットスタイル(ブーツ編)』という大きな日本語タイトルが重なっている。 ヒラスズキ
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磯釣りに慣れた釣り人でも、ウェットスタイル(水が入る長靴を履いて釣るスタイル)は初めて…という人も多いはず。磯場の足場は滑りやすく危険なので、適切なウェットブーツ選びが安全釣行の鍵です。ここでは磯釣りで使うブーツのソールや素材、ハイカット/ローカットの違い、季節ごとの工夫、そして価格帯別のおすすめモデルを、初心者向けにカジュアルに解説します。

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ブーツのソールの種類と特徴

磯釣り用ブーツの大きな選び方は、靴底(ソール)の種類です。代表的なのは以下の3タイプです。

  • フェルトソール:羊毛などを固めた繊維素材のソール。表面が滑らかな岩場で高いグリップ力を発揮します。湿った平らな岩場では安心感がありますが、ツブツブしたゴツゴツ岩場やテトラには刺さり込まず滑りやすい点に注意。また摩耗しやすいので交換やメンテナンスが必要です。
  • スパイクソール:ラバー底に金属製のピン(スパイク)が埋め込まれたタイプです。尖った岩やゴツゴツした足場にピンが刺さってしっかりホールドし、滑りを防ぎます。ただしツルツルした岩肌やコンクリートではピンが刺さらず滑りやすく、船上の床などではソールを傷つける恐れがあります。磯釣りでは足場によってフェルトピンシューズと使い分ける人もいます。
  • フェルトスパイクソール:フェルトとスパイクを組み合わせた最も万能なタイプです。スパイクがゴツゴツ岩場をカバーし、フェルトが滑らかな岩場もグリップ。変化する磯場の条件に対応できるので多くの釣り人におすすめされています。最近はゴム素材を加えたハイブリッドソールも登場し、さらに滑りにくくなっています。

スパイクの素材の種類と特徴

磯ブーツのスパイクには主に「ステンレス製」と「タングステン製」の2種類があります。

  • ステンレス製スパイク
    一般的な磯ブーツの多くに採用されている素材。サビに強く、コストも比較的安価。摩耗にもそこそこ強いですが、長く使っているとピン先が丸くなりやすいので定期的なチェックが必要です。コスパ重視や初心者向き。
  • タングステン製スパイク
    非常に硬い金属で「超硬合金」とも呼ばれます。摩耗に圧倒的に強く、鋭いグリップが長持ちします。磯場で長く使いたい、ハードな使い方をしたい上級者やこだわり派におすすめ。価格はやや高めですが、結果的に長寿命で交換の手間も減ります。

「磯でゴリゴリ使う」「長持ちさせたい」「一度買ったら数年使いたい」という方は、タングステン製ピン搭載モデルを選ぶと失敗が少ないです。

以上のように、磯場では安全性重視で選ぶと、オールラウンドに対応できるフェルトスパイクが安心です。フェルトだけ、スパイクだけ、という選択肢もありますが、それぞれ長所短所がありますので、釣行場所の足場に合わせて選びましょう。なおソールがすり減ったまま使うと滑りやすく非常に危険ですので、定期的な交換を心がけてください。

ブーツ素材の違い:ネオプレーン vs 布地

ソール以外のブーツ素材でも、ネオプレーン製と布地(ナイロン・メッシュ)製では特性が大きく変わります。

  • ネオプレーン(クロロプレンゴム)製:ウェットスーツと同じ素材で、水が入っても足元が冷えにくいのが最大の特徴です。6mm厚など厚めのネオプレーンブーツは「抜群の保温力」があり、真冬の磯釣りに最適。伸縮性が高く足にフィットするものが多く、フィット感も得られます。一方で通気性はほぼなく、濡れる前提なので靴内は蒸れやすい点に注意が必要です。冬期や寒冷地ではネオプレーンソックスと併用すると、より冷えを防げます。
  • 布地(ナイロン・メッシュ)製:軽量で通気性が良いのが特徴です。夏場の蒸し暑い時期や長時間の移動では快適さが高まります。また足首まわりをメッシュ素材にしたシューズタイプは「蒸れにくい」ので暑い季節に向きます。ただし吸水性が高いため常に水に浸かった状態となり、保温性は低くなります。素材によって耐久性にも差があり、頑丈な厚手の布地でもネオプレンほどではありません。夏は通気・速乾を優先し、冬は保温を重視する使い分けがおすすめです。

いずれも丈夫な作りの物を選びたいですが、耐久性を重視するなら補強が施された厚いネオプレーン製、通気性を重視するならメッシュ部の広い布地製といった選び方になります。

ハイカットとローカットの選び方

フィッシングブーツには「ローカット(足首まで)」「ハイカット(ふくらはぎまで)」があります。安全面重視ならハイカットが断然おすすめです。ハイカットは足首をしっかり覆うので、磯で足を踏ん張る際のサポート力が高く、捻挫などの怪我を防ぐ効果があります。一方ローカットは軽快で動きやすい反面、足首の安定性は低いので注意が必要です。磯場では滑ったときに足首をひねりやすいので、特に磯釣り未経験者はハイカットを選びましょう。

季節別の工夫と注意点

季節に合わせた装備でより快適&安全に釣りができます。

  • 冬場:足元の防寒が最優先。厚手のネオプレーン製ブーツに、さらに5~7mm厚のネオプレンソックスを重ね履きするのが定番です。濡れて足元から冷えることが多いので、靴の中までしっかり保温しましょう。着脱しやすいジッパー&面ファスナー付きモデルを選ぶのも効果的です。
  • 夏場:蒸れ対策が大事です。布地やメッシュ素材のブーツ(ショートデッキブーツなど)を選び、通気性の良いものを履きましょう。通気性・透水性に優れた素材なら靴内が蒸れにくく、快適に釣りが楽しめます。通気孔(ベント)付きやメッシュパネルのあるモデルも多いので、熱がこもりやすい真夏の磯釣りではこうしたタイプがぴったりです。磯場に付いた塩や海藻を洗い流しやすいのも布地ブーツのメリットです。

価格帯別おすすめウェットブーツ徹底比較

【1万円以下】

エクセル 鮎タビ 中丸×フェルトスパイクソール FP-5783

磯・渓流・鮎釣りで根強い人気を誇るエントリーモデル。フェルトスパイクソール仕様で滑りやすい岩場や苔・海藻にも強く、磯場での初ウェットスタイルにも最適です。サイドジッパー付きで脱ぎ履きがしやすく、足袋タイプ特有のフィット感が特徴。コストを抑えつつ、しっかり安全に始めたい方の“最初の一足”としておすすめ。


【1万円台】

シマノ ロックショア ウェットブーツ カットラバーピンフェルト FS-010V

シマノのFS-010Vは、カットラバーピンフェルトソール採用でグリップ力・耐久性ともに非常に高いミドルクラスモデル。足首までしっかり守るハイカット設計と、フィット感を高める面ファスナーベルト付き。長時間の釣行や、さまざまな磯の足場にもしっかり対応します。磯での安全性・快適さ・コストバランスを全部取りたい人に。


【2万円以上】

シマノ リミテッドプロ ウェットシューズ FS-013W

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シマノ(SHIMANO)
¥27,012 (2025/6/16 10:29:23時点 Amazon調べ-詳細)

シマノの最高峰ウェットブーツ。抜群のフィット感とホールド力、高い防水・防寒性能。ピンフェルトソールでどんな足場でも安心のグリップ力。デザイン・履き心地ともにプロアングラーも納得の一足です。特に冬や荒磯の釣行を本気で攻めたい方に。


ダイワ TGロックショアシューズ DS-3600TG

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ダイワ(DAIWA)
¥22,310 (2025/6/16 10:29:50時点 Amazon調べ-詳細)

ダイワの本格ロックショア用ハイエンドモデル。カットラバーピンフェルトソールに、耐久性とクッション性を両立した構造。サイドファスナー&ハイカット設計で、足首から甲までしっかりホールド。波が被るような状況や、過酷なロックショアにも“安心して攻め切りたい”本気派におすすめ。


mazume フェルトスパイクシューズ mzwd-692

安全性とコスパのバランスに定評あるmazumeの最上級モデル。足首までしっかりカバーするハイカットデザイン。フェルトスパイクソールでグリップ力が高く、かつ全体が軽量で歩きやすい。通気性も考慮された作りで、真夏~真冬まで快適に使える万能感が魅力です。


価格帯の選び方まとめ

  • 1万円以下:ウェットスタイルを体験したい初心者や、サブ用・コスパ重視の方に
  • 1万円台:安全性・快適さ・グリップ力のバランス重視。ロックショアの“スタンダード”
  • 2万円以上:快適さもグリップ力も最高レベルを追求。安全意識・本気度が高い本格派向け

どのモデルもAmazonリンクから詳細やサイズ、実際の使用レビューも確認できます。自分のスタイルや釣行頻度に合わせて最適な一足を選んで、安全で快適なロックショアフィッシングを楽しみましょう!


磯場では少しの不注意が大きな事故につながります。装備の基本であるブーツ選びは「安全第一」で考えましょう。今回紹介したソールや素材、カットの違いを押さえ、季節や予算に合った一足を選べば、磯のウェットスタイル釣行がより快適で安全になります。記事を参考に、安全・快適な磯釣りライフを楽しんでください!

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